東京藝術大学大学美術館(東京・上野)で「夏目漱石の美術世界展」が開かれている。夏目漱石(1867〜1916)は、近代日本を代表する文豪。独自の美術観を持ち、美術観賞、印象批評ともいうべき文章を執筆、展開した。その漱石の目で、百年経た今日、初めて美術作品を見直し、漱石が持っていたイメージを読み解こうとするユニークな展覧会。
英国のターナーはじめ、漱石が好んだといわれる画家ウォーターハウス、ミレイ、ロセッティらラファエル前派などの興味深い作品が並んでいる。また、伊藤若冲、俵屋宗達、横山大観などが出品されており、漱石の並外れた美術への造詣の深さが伝わってくる。
後半では漱石自身の作である南画などの作品約10点とディレクションを行った文学作品の装丁と挿絵にいたるまでの展示も。
漱石は、東京朝日新聞紙上で「文展と藝術」という評論を12回執筆担当したが、その執筆対象となった1912年第6回文展作品も並び、漱石の絵を見る心や作品に向かう姿勢をしのぶことができる。
会期:7月7日まで(月曜休館)
観覧料:1500円(学割有り)
| ジョン・エヴァレット・ミレイ「ロンドン塔幽閉の王子」 (1878年、ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ絵画コレクション) などが展示されている夏目漱石の美術世界展。 |
2013年06月24日 配信