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トップページ > 経営倫理士とは > 経営倫理士講座アーカイブ > 21期:2017年7月10日実施講義

<第7回講義:「経営倫理と情報コンプライアンス」 (髙野一講師)>
 グループワークで企業内の具体事例に熱論

第7回講義は7月10日、髙野一彦講師(関西大学教授)による「経営倫理と情報コンプライアンス」。最初の40分で概説の講義があり、その後、受講生がグループワーク(討議30分、発表60分)を行い、最後に髙野講師から総評があり講義が締めくくられた。

■CSRの重要テーマを分かりやすく概説

概説の講義では、CSRの全体像としてコーポレート・ガバナンスと内部統制システムについて、続けてコンプライアンス関連法、コンプライアンス・プログラム、経営判断の合理性に関する判断基準といった重要テーマについて講義があった(写真)。その後、グループワークの課題として2つの事例紹介があり、それぞれ論点が示された。先の概説と事例紹介時の説明により、受講生はその後の理解が助けられグループワークに抵抗なく入ることができた。

■監視カメラ映像の匿名化など2事例に関心

グループワークは受講生が原則6人で6つのグループに分かれ、グループごとファシリテーターを決めて討議形式で実施。各グループは、2つの事例のうちどちらかを選択するが、5月に個人情報保護法の改正があったせいか、ケース2(従業員の私生活への会社の関与)より、ケース1(監視カメラの映像を匿名化してコンビニ本部に提供)に関心が集まった。討議は、どのグループもファシリテーター役の受講生がうまく議論をリードし、熱を帯びた活発な議論が闘わされた(写真)。
 その後、各グループの代表が討議の内容を発表した。どのグループも髙野講師の分かりやすいサポートもあり、論点を踏まえた議論がなされていた。このように具体的事例で議論したことで、各受講生が自分自身に置き換えて主体的に考えることができ、意義のあるものとなった。

■CSRは社会からの期待に応えること

グループワーク後は、講師から各事例の解説と法令や判例を交えた詳細な説明があった。受講生は、これによりグループワークの振り返りができ、さらに理解を深めることができた。この延長線上で、改正個人情報保護法成立までの経緯と今後の方向性について、改正個人情報保護法と国際動向、特にEUとの関係(1998年EUデータ保護指令、2018年EU一般データ保護規則=GDPR)や匿名加工情報の取り扱いなどの説明がなされた。

最後に受講生へのエールとして、企業の社会的責任は社会からの期待に応えること、また人も同様で、社会的地位の高い人は尊敬されるような存在にならないといけない、という髙野講師の強いメッセージで締めくくられた。まさに、ここにコンプライアンスの解があるのではないかと示唆された素晴らしい講座であった。

【7/10 第7回講義 講義リポート=岸野敏幸(総合企画委員)】


2017年8月8日配信

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