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トップページ > 経営倫理士とは > 経営倫理士講座アーカイブ > 21期:2017年7月4日実施講義

<第6回講義:「ハラスメント防止対策の取り組み」 (岡田康講師)>

第6回講義は7月4日、岡田康子講師(株式会社クオレ・シー・キューブ 代表取締役会長)による「ハラスメント防止対策の取り組み」。

■法制度やさまざまな改善・実践例からスタート

最初にさまざまなハラスメントに関する法制度や政府の対応の動向を概観した後、ハラスメント問題や対策に関する困りごとや気になっていることについて受講者同士で意見交換をし、ハラスメントに対する問題意識の共有化が行われた。その上で、特にパワハラに関してその定義やハラスメント行動に対するアプローチの段階(問題の理解、重要性の認識、改善方法の理解、自己の言動への気づき、感情のコントロール)が説明され、岡田講師が代表を務めるクオレ・シー・キューブで実際に対応したハラスメント問題に関する相談や研修・支援の実例を元に、さまざまな職場改善事例や行為者向けの行動変容プログラムや管理者研修の実践事例が紹介された。

■行為を引き起こすメカニズムにアプローチ

ハラスメント行動はそれを行う個人だけでなく、それを生み出す職場環境にも問題がある場合が多いため、職場の風土改善や絆づくりが重要であり、また行為者がハラスメントを起こすメカニズムを認知行動療法といった理論に基づいて説明、それに基づく行動変容への感情面、行動面、身体面からのアプローチによるプログラムの実例は非常に具体的で示唆に富むものであった。また、パワハラにならない部下指導をケースに基づいて考え、上司が共感力、観察力、表現力を養うことの重要性が説かれた。

■自分の中のダイバーシティを開発し人間洞察力を磨く

産業構造と仕事の仕方が変化した現在、「叱る」という指示的なコミュニケーションのみに頼るのではなく、より多様なコミュニケーションを通じて自律的な人材を育成することが求められており、VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)時代の到来に伴う不安に対応するためには、自分自身に機軸を持ち、自分の中のさまざまな自分を受容するインナーダイバーシティを開発し、人間洞察力を磨くことでルールによる安心から人としての信頼に基づく社会を築くことが必要であるというメッセージで講義が締めくくられた。

今や広く認知されている「パワーハラスメント」という言葉をつくり、その考えを広めてきた岡田講師による、現場の状況を生々しく伝える講義に、受講者は終始熱心に耳を傾け、自分たちの悩みや課題に基づいた質疑応答も活発に行われた。

【7/4 第6回講義 講義リポート=森田裕之(総合企画委員)】


2017年7月14日配信

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