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トップページ > 経営倫理情報 > ニュースの動き、この“数字”に注目 > 2012年11月1日配信記事

「希望者全員働ける」過去最高、前年比0.9%上昇
  ―2012年の高齢者雇用状況―

 厚生労働省は10月、2012年の高齢者雇用状況による集計結果を発表した。65歳までの希望者全員が働ける企業の割合は48%で、前年に比べ0.9%上昇、過去最高となった。しかし、比率は上昇傾向にあるが、企業の規模別に見ると、中小企業が51.7%だったのに対し、大企業が24.3%にとどまった。中小企業は人手不足感が強く、高齢者の活用が大企業より進んだとみられる。

 調査は従業員が31人以上いる約14万社が回答。対象の企業で、この1年間で定年になった人は約43万人。このうち継続雇用を希望しなかった人は、約10万6000人(全体の24.8%)。継続雇用された人は、約31万7000人(同73.6%)。希望したものの基準に該当しないなどとして離職した人は6852人(同1.6%)だった。

 高齢者雇用安定法(高齢法)では、60歳定年を迎えた社員について、65歳までの雇用を確保するため、企業に@定年の廃止、A定年の引き上げ、B継続雇用制度の導入――のいずれかを義務付けている。しかし、実際は「定年の廃止」を実施している企業は27%、「定年の引き上げ」を実施している企業は14.7%、「継続雇用制度の導入」を実施している企業は82.5%と、継続雇用制度を採用している企業が圧倒的に多い。

 この理由として、継続雇用制度は、労使協定などを結べば再雇用対象者の基準を独自に決められてしまう。つまり、企業側が再雇用者を選別することが認められているのだ。再雇用の対象者を限定する基準のある企業は57.2%、基準のない企業は42.8%となっており、いまだに継続雇用者を限定する企業の割合の方が多い。このため、まだまだ希望者全員を継続雇用する企業は、全体の半分にも届いていない。

 今年、成立した改正高年齢者雇用安定法では、来年4月より、基準を順次廃止。希望者全員が65歳以上まで働けるよう企業に義務付ける。今後は、大企業などの早急な対応が求められる。

2012年11月01日配信


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