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トップページ > 経営倫理情報 > ニュースダイナミクス > 2017年12月08日配信記事

「新たな価値を生み出す情報システムの潮流」テーマに
情報システム学会が全国大会・研究発表会

一般社団法人・情報システム学会(ISSJ、伊藤重隆会長)の第13回全国大会・研究発表大会が2017年12月2日、神奈川大学横浜キャンパスで開かれ、情報システムの新たな取り組みなどについて45の研究発表・基調講演などが行われた。大会では、学会の生みの親でもあるコンピューター科学者・浦昭二氏(故人)の名を冠した、今回で2回目となる浦昭二記念賞に、学会創立から会誌へのメルマガ「情報システムの本質に迫る」連載で学会活動に大きな影響を与えた初代監事・芳賀正憲氏(特別賞)と情報システム学発展への顕著な貢献として学会代議員・監事の松平和也氏(「経営倫理フォーラム」でコラム担当)が功績賞を授与された。  

研究発表とともに人間を中心とした情報システムで3つ基調講演が行われた

2016年11月、大学外で初めて開催された富山市での大会・研究発表会に続いて、今回の第13回大会は横浜市神奈川区の同大を会場に100人を超える会員、研究者らを集めて開催された。大会の基調講演と浦昭二賞記念賞表彰式を挟んで、午前と午後にわたり「新たな価値を生み出す情報システムの潮流」をテーマに42の研究発表セッションが5教室で行われた。

産業から生活分野まで急激な進化を見せる情報通信技術(ICT)。特に国民的に普及、ポケットに入るミニコンピュータ−・スマートホンや、人工知能(AI)とビッグデータなどを利用した商品・サービス、車の自動運転や家電製品の自動化など、身近な生活のさまざまな環境・道具にまで組み込まれたIoT(Internet of Things)技術が競い合うように話題を集めている。ここ数年の情報技術革新と進化の世界にあって、単なるコンピューター応用システムではなく、人間の情報行動を支え、発展に寄与する情報システムのあり方が注目されている。

開会にあたって伊藤会長が今大会のテーマに触れ、情報・技術の進化の一方でデータの改ざんが産業界を中心に広がり「本質を考えると経営者は現場での活動が経営自体同様、重要であることを見失っているのではないか。今後は技術のみではなく、背景にある情報、システムをよく理解し、研究していく必要がある」などとあいさつした。

基調講演は、「企業における情報システム活用の新たな取り組み」を黒田尚氏(大鵬薬品信頼性保証本部 総括製造販売責任者)が競争激しい製薬業界にあって、創薬の安全管理の最前線で36年間、試行錯誤から信頼性保証体制(QRM)の整備に至った経験を語った。

次にパナソニックITS開発推進チームの黒田光洋氏が「『一人情シス』への反響から見た日本の情報システム部門の課題」のタイトルで講演。IT活用に応えられる社内体制の無さ、コスト・人員削減からピーク時10人いたIT要員が1人となり専門部門は消滅、200台のサーバーが残された中堅企業にあって、無い無い尽くしの中から孤軍奮闘、1人ゆえにリスク回避も可能となった体験と経緯を解説した。

3番目として神奈川大学工学部情報システム創成学科教授の秋吉正徳氏は、「人工知能(AI)が拓く情報システムの新たな展開」と題して、労働集約型社会から知識集約型の超スマート社会に移行しつつある現代、各分野に見られるICTの進化によりヒトとヒト、ヒトとモノを結ぶコミュニケーションとAIとが生み出す新しい価値について講演した。

研究発表は、午前と午後に分かれて新しい情報システムへのアプローチをテーマに、「難易度が変化する電子書籍リーダーの開発」「仮想現実空間を利用した体験型火災避難訓練とシナリオ記述言語の開発」など、42のセッションが設けられ発表と意見交換が行われた。

42のセッションの研究発表が各教室で展開

  浦昭二記念賞を受賞した松平和也氏(左)
  と伊藤重隆会長


2017年12月08日配信

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