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1位は「食材偽装表示」
  2013年・経営倫理重要ニュース

 2013年の経営倫理動向調査で、@一連の食材偽装表示、Aみずほ銀行の暴力団融資、BJR北海道の連結事故とデータねつ造問題が、高い関心を集めていることが判った。

 NPO法人・日本経営倫理士協会(ACBEE JAPAN)が「2013年・経営倫理重要ニュース」をまとめた=別表参照。2010年にスタートした調査で、今回で4回目。経営倫理士100人を対象に、毎年末にその年の経営倫理動向を調査している。

 調査は現在の経営倫理士508人の中から100人を無作為に抽出、メールやFAXで回答してもらった。今回の回答率は51%。ACBEE発行の専門情報誌「経営倫理フォーラム」掲載の「企業不祥事等一覧」などを参考に回答してもらった。(A)不祥事対象の組織名、(B)その理由、(C)有効と考えられる対策について聞いた。(カッコ内は指摘数)

 その結果、@一連の食材偽装表示(34)、Aみずほ銀行の暴力団融資(27)、BJR北海道の事故続発とデータねつ造等(21)、Cカネボウ化粧品の白斑被害(19)、Dノバルティス社の論文不正疑惑(9)、E日本野球機構の統一球問題(7)、F秋田書店の読者プレゼント当選水増し等(4)、FSNSへの悪質行為等(4)、Fフタバ産業等の贈収賄事件(4)、I東京電力の原発事故対応(3)となっている。

■別表:2013年経営倫理重要ニュース

順 位 回 答 数 組織名・企業名
内   容
 1 34  ホテル、飲食店  一連の食材偽装表示
 2 27  みずほ銀行  暴力団への不正融資
 3 21  JR北海道  事故続発、レール検査数値ねつ造
 4 19  カネボウ  化粧品による白斑被害
 5  ノバルティス  臨床研究論文の改ざん疑惑
 6  日本野球機構  統一球問題
 7  秋田書店  読者プレゼント当選者の水増し表示
 〃  SNSへの悪質行為等  従業員(アルバイトなど)による不適切な写真の投稿
 〃  フタバ産業ほか  贈収賄事件
 10  東京電力  原発事故対応

“専門家”としての意見
  不祥事分析、厳しい視点

〈解説〉
 経営倫理動向アンケートは、回答対象者が経営倫理士という特定グループだが、専門家集団だけに、不祥事に対する指摘は、その年毎の動きを厳しく分析、問題点を指摘している。

 2013年の動向調査の回答内容を見てみると――。

一連の食材偽装表示
 「競争激化から業界全体が必要悪に陥っている」(男性、40代、電気機器、管理者)「業界体質の中にある非常識が、消費者の信頼を裏切った」(男性、50代、エネルギー関連、管理者)。今後の対策としては「コンプライアンスの原点(顧客視点)に立ち返ること」(女性、40代、食料品、担当者)と回答している。

 食関連という消費生活に直結する問題だけに、厳しい指摘が続く。被害が全国に拡がったため、12月20日、消費者庁が、対象ホテルなどに「措置命令」(罰則もある)を出した。

みずほ銀行の暴力団への不正融資
 「日本を代表するメガバンクが不正融資を認識しながら数年間放置したことは大問題。不適切な行政対応、マスコミ対応からも悪質ぶりがうかがえる」(男性、50代、精密機器、管理者)。

JR北海道の事故続発、データねつ造
 「おろそかになりがちな点検・見直しを軽視していた典型的な事例」(男性、30代、卸小売り、担当者)。

カネボウの白斑被害
「女性として被害の大きさにショックを感じた。改めて顧客に対し誠実な対応をとることの重要性を認識した」といった回答が寄せられている。

 今回のアンケートで明確に指摘された主なものは、不祥事発生後の情報提供のあり方。基本対応として敏速さが求められていることへの認識不足。特に行政、メディア、消費者への対応がお粗末――との批判がかなりあった。またJR北海道、ノバルティス、カネボウなど全体的な解明がまだ不完全で、さらに被害が拡大する状況もあり、不祥事の影響の信頼回復の難しさを指摘する声もあった。

(「経営倫理フォーラム」編集部まとめ)

2014年01月28日配信


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