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「21会」がスタート 1回目の自主研究会と懇親会


有田 賢(経営倫理士、潟|ーラ・オルビスホールディングス)

 2017年度に誕生した第21期経営倫理士たちによる第1回の特別研究会(21会)2018年3月23日、日本倫理士協会会議室で開かれ、総勢13名が集まる盛会となりました。

研究会の目的は
  @ 経営倫理士としての講師スキルを高め、経営倫理の諸テーマに対する総合的能力を研さん
  A 経営倫理士としての総合的な能力を持続的に発揮するため、業界の壁を越えた最新情報を共有
  B 成果物として、ACBEE事務局に年間報告書を提出
 で、ACBEEの正式研究会として21期生と前後の期の方々を対象に適宜お声かけする運営方針です。

初回は会の幹事長でもある村瀬次彦氏(経営倫理士、協和発酵キリン)による「CSRと企業力」の講義でスタート。
 ご自身の出身地である近江彦根が発祥で、江戸時代を中心に全国で商いを展開した近江商人の「三方よし」の考え方から始まり、協和発酵キリンの先進的なCSR取り組みについて、具体的な事例を元に従業員満足(ES)と顧客満足(CS、CSV)、社会からの支持・信頼(CSR)を“ECSR”と位置づけ、ガバナンスと平行して戦略的に取り組む企業活動を分かりやすく解説。
 企業の価値観であり行動規範となる“コミットメント・トゥ・ライフ(私たちの志)”を社員全員の参画で作り上げたプロセス、働き方改革の具体策(働きやすさを社員中心に考えた本社移転など)、医療用医薬品を扱う企業としてのCSV(必要性は高いが需要が少なく採算が取れない処方箋医薬品)などの紹介をはじめ、製薬産業全体の社会的信頼を高めるための方向性(利益相反マネジメントなど)や行政との連携に関する示唆もあり、より多くの人にご紹介したいと感じる大変充実した内容でした。
 まとめでは、三方よしの頃の「陰徳善事」(人に知られることなく善行を施す)から現代のように「情報開示」による企業価値向上の時代になっていること、「家訓や店訓」は「経営理念や行動規範」として進化し、最近は医療現場や製薬業界で患者が治療や服薬に対し主体的に関わるという考え方=アドヒアランスという概念が注目されていることなど、製薬業界に接点が少ない参加者にとっても、経営倫理士としての今後の活動にとって大いに勉強になる講義でした。
 講義の後は場所を変えて情報交換会が開かれ、講義に関する質疑応答や21会の今後の運営について語り合い、最後まで濃密な時間を過ごしました。
 次回は6月に「日本はなぜクライシスコントロールに失敗するのか」というテーマで開催を予定しています。


2018年4月23日配信

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