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トップページ > 経営倫理フォーラム > アーツ・ワールド > 2018年08月24日配信記事

     「没後50年 藤田嗣治展」代表作一堂に
    「猫」や「乳白色の裸婦」は10点以上も

「没後50年 藤田嗣治展」が、10月8日まで東京都美術館で開催されている。20世紀初頭のエコール・ド・パリを代表する画家・藤田嗣治(ふじた つぐじ、出世後は「つぐはる」、レオナール・フジタ:1886〜1968)の代表作を、欧米の主要美術館の協力を得て実現した。藤田の作品の質・規模ともに近年最大級の美術展。今秋の国内美術展では、大きな話題となるだろう。
 藤田の一般的なイメージは、おかっぱ頭に丸メガネ、そしてチョビひげという個性的な外見で有名。東京生まれ、東京美術学校卒業。パリに留学、1930年代は、南米など各地を旅している。人生の約半分を異国で過ごし、戦後はフランス国籍を取得してスイスで亡くなっている。

藤田嗣治《タピスリーの裸婦》1923年 油彩・カンヴァス 東京都国立近代美術館蔵ⓒ Foundation Foujita/ ADAGP, Tokyo,2017 E2833
藤田嗣治《争闘(猫)》1940年 油彩・カンヴァス東京国立近代美術館蔵ⓒ Foundation Foujita /ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017 E2833

今展は没後50年を記念する大回顧展で、肖像、風景、裸婦、宗教画など110点余りが出展された。見どころは藤田の代名詞ともなった「乳白色の裸婦」で、10点以上が一堂に展示されている。彼の描く、生き生きと愛らしい「猫」たちにも注目してもらいたい。
 1920年代のパリで、タルク(ベビー)・パウダーを使用した「乳白色の下地」と日本画的で繊細な黒の描線による裸婦像制作で高い評価を得たが、やはり注目の《カフェ》(ポンピドゥー・センター蔵)は、その下絵である素描(熊本県立美術館蔵)も並んで出品されている。
 また乳白色の裸婦像《舞踏会の前》も見られる。藤田は、生涯を通じて5人の女性と暮らしたといわれ、《5人の裸婦》も描いているが、これらの作品にそれぞれの女性が中心となって、独特のイメージを作り上げている。再渡仏後の晩年は、子どもを主題とした数多くの絵画や宗教画にも意欲をみせた。
 藤田は、太平洋戦争中に戦争記録画を小磯良平らと制作し、これが一時、論議されたこともあったが、1949年に日本を離れている。ピカソらとも親交が深かった。今回は、藤田の画業をたどるとともに、パリを愛した彼の人生の歩みをも紹介している。
 藤田による次のような言葉が残っている。「私は、世界に日本人として生きたいと願ふ、それはまた、世界人として日本に生きることにもなるだろうと思ふ」(1942年「随筆集 地を泳ぐ」) 

(陶)

○会 期:7月31日(火)から10月8日(月・祝)まで開催
 ○休室日:月曜日、9月18日(火)、25日(火)
      ※ただし、8月13日(月)、9月17日(月・祝)、24日(月・休)、
       10月1日(月)、8日(月・祝)は開室
 ○開室時間:09:30〜17:30
      ※会期中の金曜日は20:00まで、
      ※8月3日、10日、17日、24日、31日は21:00まで 
      (入室は閉室の30分前まで)
 ○観覧料:1600円(シルバー割引あり、学生割引あり、中学生以下無料)
 ○アクセス:JR上野駅「公園口」より徒歩7分
  問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

2018年08月24日 配信

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