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東京都現代美術館で「YOKO ONO: FROM MY WINDOW」展
  平和へのメッセージ込めた大胆な作品が並ぶ

「YOKO ONO: FROM MY WINDOW」と題して、ザ・ビートルズのジョン・レノンの未亡人で世界を舞台に活躍するオノ・ヨーコ氏(1933年〜)の大規模個展が東京都現代美術館(江東区)で開かれている。

オノは、幼少期より仏教とキリスト教の双方に親しく触れて育った。父の仕事のため幼くして海外渡航経験があり、義理の伯母がロシア人ピアニストでもあり、さらに父が、伯母の姉が紹介したロシア構成主義の理論の翻訳に携わるなど当時のロシア前衛芸術に触れていたことが、その芸術性をはぐくんだバックグラウンドと言えよう。

今回の展示でも、前衛的で衝撃的な作品も含まれているが、特に充実しているのが、コンセプチュアル・アートである「インストラクション(指示)」形式。後に作品集『Grapefruit』として発表された。これは、文字のみが詩のように配された、出版物としても広く知られる一連のテキスト作品。今回、最初の夫・一柳慧の手書きによる美しいバージョンも展示されている。既成概念を打ち破る、新しい「絵画」として見ることが出来る。

彫刻作品では、非暴力・世界平和を希求するオノの視点を感じさせる作品が並ぶ。≪We Are All Water≫が鑑賞できる。同館の広い吹き抜けの展示空間に設置されている。水を湛えた現代的でシンプルな漆器が台の上に一列に並べられ、その一つ一つに「ホーキング博士」「ウサマ・ビン・ラーディン」などと名付けて構成された作品。

オノは、芸術活動「フルクサス」のルーツの一人であることは知られているが、その語源は、日本語に訳すと「流動」という意味にあたるという。フルクサスのリーダー、ジョージ・マチューナスにインストラクションを記した一連の葉書を送っている。オノとマチューナスに共通していたのは、絵画を中心とした既存の美術への挑戦と見る批評家もいる。

やはり、オノ芸術の特色は、底辺に貫かれる「平和」という恒久的メッセージが人々を虜にする点だろう。

幅広い資料をはじめ、10代最後の作品、そして1960年代の草月アートセンター、赤瀬川原平らのハイレッド・センターなどとの関わりの中で発表された活動の栞・案内状も展示されている。

(陶)

会期:2016年2月14日まで。休館日:月曜日。

観覧料:一般1,200円(学生割引、シニア割引有り)

≪We Are All Water≫などの展示風景=東京都現代美術館「ONO YOKO: FROM MY WINDOW」展

2016年01月25日 配信

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