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渋谷・Bunkamura ザ・ミュージアムで「風景画の誕生」展、開催中
 ウィーン美術史美術館の名品はじめパティニール作品も

渋谷・Bunkamura ザ・ミュージアムで「風景画の誕生」展が開かれている。同展は、ハプスブルク家の名宝で世界屈指と言われるウィーン美術史美術館から厳選された70点の名品を集め、風景画の誕生と歴史を追っている。

主な画家は、ヤン・ブリューゲル(父)、ダーフィット・テニールス(父)、ヨアヒム・パティニールなど。

最初の風景画家として美術史上に名を刻んでいるパティニールの作品も1点、出展され話題となっている。弟子の手によらず、工房作でもないパティニール自身の筆とされる作品は、現在約10点しか残っていないという。それだけに注目される。

パティニールは、「青のパティニール」として知られ、色彩遠近法を駆使する作品に特色があるといわれる。今回展示の《聖カタリナの車輪の奇跡》(1515年以前)では、パティニールの風景画の特徴である「異時同画表現」が読み取れる。さらに、青と緑によるグラデーションの「色彩遠近法」が、初期作品に、既に使われている。27×44cmと小品だが、パティニール独自の表現法が凝縮した作品。

ドイツ・ルネサンスを代表する画家、アルブレヒト・デューラーが、日記に「良き風景画家」とパティニールのことを表現しており、これが「風景画家」という言葉のデビューだともいわれている。

展示中央部の「月歴(カレンダー)画」では、当時の人びとの生活の営みが温かみを持って描かれ、コペルニクスらの影響で広がりを見せた世界観が各月画面上部の星座のシンボルなどからも窺える。

また、展示の終盤では、カナレット(本名ジョヴァンニ・アントニオ・カナル)の作品があるが、カメラ・オブスキュラを使用しており、その都市景観の正確な描写は、当時の人々を魅了したものと推察できる。

(陶)

会期:12月7日まで。休館日:10月5日のみ。

入館料:一般1,500円(学生割引有り)

ヨアヒム・パティニール作「聖カタリナの車輪の奇跡」=ウィーン美術史美術館

2015年10月22日 配信

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