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「ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展」が3月9日から5月19日まで
  森アーツセンターギャラリーで開催。内容、出展数とも充実

 アルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)は、チェコスロヴァキア出身の19世紀末を代表する画家。「ミュシャ様式」という言葉が生まれたようにアール・ヌーヴォー様式の巨匠のひとりとして日本でも人気が高い。今回は、ミュシャ財団の全面協力のもと、これまでの展覧会とは一線を画し、ミュシャの作品のみならず、芸術家としてのコンセプトや理念、さらには思想まで考察する内容という。

 同展は、絵画、パステル、宝飾品、素描、立体物、ミュシャのプライベートな品々など240点を超える出品作で構成される。ミュシャ財団理事長のジョン・ミュシャ氏は、「展示作品の幅広さ、内容、メッセージ性からも、過去に類をみない画期的な展覧会」と語っている。

 ミュシャが一世を風靡するきっかけとなったのは、1895年新春のパリでの大女優サラ・ベルナールのためのポスター《ジスモンダ》だったことはよく知られている。当時やはりポスター作家として人気を集めていたロートレックにもないビザンティン風のエキゾティックな衣装や、サラの印象的なポーズ、モザイクを模したレタリングなどが人気の秘密といわれる。

 数々の独創的なポスターや、美人画と花鳥画を合わせたような華やかなカラーリトグラフで幅広い人気を博している。今回は、紙ではなくシルクサテンに刷った本邦初公開の《四芸術》シリーズとその下絵も合わせて展示され、比較鑑賞が楽しめる。

 ミュシャがその理想やインスピレーションを実現するうえで、ひとつの手段となったのが、鑑賞用のポスターとしてデザインされた装飾パネル画だ。大量生産されたミュシャのパネル画は一般家庭でも購入しやすく、「美」を浸透させていった。

 全6章からなる展示で、最終章「ミュシャの祈り」では、彼が長年、温めていた《スラヴ叙事詩》を軸に、プラハ市民会館の壁画の習作など、祖国愛をテーマにした油彩やポスター等で、パリ時代に確立されたミュシャ様式が、彼の思想伝達の手段としてどのように変遷していったのかを考察することもできる。

 会期:3月9日〜5月19日(休館日:5月25日)
 観覧料:一般1500円(学割有り)

(陶)

2013年02月01日配信


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