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ポーラ美術館(箱根)が10周年
  箱根の自然と美術の共生を実現

 ポーラ美術館は2002年9月に「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに、箱根・仙石原にオープン。総数約9,500点におよぶ美術コレクションは、ポーラ・オルビスグループのオーナーであった故鈴木常司氏(1930年〜2000年)が約40年にわたって収集した作品群だ。そのコレクションはモネ、ルノアール、セザンヌ、シャガール、ピカソなどの19・20世紀の西洋絵画が中心。それに加え、日本の洋画、日本画、東洋陶磁、ガラス工芸などの美術品も多数収蔵している。また、化粧品メーカーらしく、古今東西の珍しい化粧道具なども観覧することができる。

 「人は内面の美しさが大切、いかに外面が美麗であっても、内面美がなければその価値はない」この考えを、自ら仕事をするうえで大切な心構えとし、芸術、そして美術に深い関心をしめした鈴木常司氏。化粧品メーカーとして、外面だけでなく心の豊かさによる内面美を社会に広げるために、私財を投じ、1996年にポーラ美術振興財団を設立した。美術分野のすそ野を広げ、多くの人々に美術を親しんでもらいたいと、若手芸術家の在外研修、美術館職員の研究調査、美術に関する国際交流の推進を行った。

 そして2002年、こういった流れの中からポーラ美術館は誕生した。この時すでに鈴木常司氏は他界していが、その理想を体現するにふさわしい美術館が完成し、いまも日本の文化向上、発展に大きく貢献している。9,500点におよぶ美術品は戦後、個人のコレクションとしては日本最大級の規模。コレクションは、西洋絵画400点、日本の洋画280点、日本画160点、版画900点、彫刻30点、東洋陶磁180点、ガラス工芸790点、化粧道具6,700点と非常に多岐にわたる。なかでも西洋絵画に関しては、日本でも人気の高いモネの『睡蓮の池』や、ピカソの『海辺の母子像』をはじめとした主要な画家の作品を一通り揃えており、日本でも屈指のコレクションである。

 ふつう、美術コレクターは珍しい作品を好み、嗜好が偏りがちになるが、鈴木常司氏は美術史の流れを追った、しっかりした体型的なコレクションを創りあげた。そのことによって美術館内の作品を観覧しながら、絵画の歴史を実感することができる。ポーラ美術館では、多岐にわたるコレクションの中から常設展示をするとともに、様々な視点で企画した展覧会も開催している。さらに、学生に向けた講演会などの教育普及活動などを行ったり、毎週土曜日の小・中学生の入館を無料にするなど、いまも人々に美術に親しむ機会を提供し続けている。

 2012年9月、ポーラ美術館は開館10周年を迎え、現在、開館10周年記念展「コレクター鈴木常司 美へのまなざし」(全3期)が開催中。それに加え、10周年記念を記念したイベントなども開催している。

2012年10月14日配信


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