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<第8回>
 起訴されても組織のトップは務まるか

 民主党の小沢一郎元代表が政治資金規正法違反罪で強制起訴された。小沢元代表は議員辞職や離党などはせず、「今後も民主党の議員として誠心誠意、一生懸命努力していきたい」という。有罪か無罪かを最終判断するのは司法であり、無罪を主張している以上、議員辞職などの必要はないと小沢元代表は主張している。昨年の民主党代表選に出馬した小沢元代表。仮に代表に選出され、首相に指名されていたら、どれだけ日本全体が混乱していただろうかと想像すると背筋が寒くなる。

 小沢元代表は、自身が言うような「一兵卒」ではない。民主党内でなお、大きな影響力を持ち、代表選を争った菅直人首相の政権運営に注文をつけ、揺さぶっている。普天間問題などの責任を取って辞任した鳩山由紀夫前首相も同調し、混乱に拍車をかけている。「国民の生活が第一」とのマニフェストを掲げて政権交代を実現したのだから、マニフェストを厳守すべきだという小沢元代表らの言い分には一理あるが、それは民主党全体で政策論議をし、結論を出せばよい話である。小沢元代表が「一生懸命努力する」必要はない。ましてや、首相を辞めたら議員辞職するとの約束を破った鳩山前首相に、もはや出番はない。

 そもそも国会議員は国民の代表として活動する義務があり、裁判での係争に多大な労力を割かなければならないとすれば、すでに議員としての資格を失っているとも言える。兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故でJR西日本の山崎正夫前社長は、現役社長のまま在宅起訴され、直ちに辞任を表明した。山崎前社長は無罪を主張して裁判で争っている。組織のトップ、あるいは組織全体に大きな影響力を持つ人物が刑事被告人になれば、組織ががたつき、運営に支障を来すのは政党も企業も同じ。そうなったら、組織に迷惑をかけないように潔く身をひき、裁判に徹するのが筋であろう。

(希望の民)

2011年02月08日配信


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